iDeCo+(イデコプラス)についてご説明します。
また、導入の流れについてもご説明します。
中小企業向けの企業年金制度の一種です。
従業員が積み立てているiDeCo(個人型確定拠出年金)に会社が掛金を上乗せして拠出して、老後の資金準備を支援します。
➤中小企業で企業年金制度がない。(中退共や退職金制度はあるが、企業年金を導入したい。)
➤企業年金を導入したいが、掛金の拠出以外の費用はかけたくない。(導入費用・運営費用をかけたくない。事務コストも最小限にしたい。)
➤従業員にiDeCoやNISAをやっている人が多い。(資産運用への関心が高い。)
厚生年金に加入している65歳未満の従業員・役員。
ただし、60歳以上で、すでにiDeCoの老齢年金を受け取っている人や老齢基礎年金の繰上げ受給をしている人は除きます。
・税金・・事業主掛金は全額損金に算入できます。
・社会保険料・・事業主掛金は社会保険料の対象外です。(賃上げと異なり、社会保険料負担増がありません。)
・費用(手数料)・・導入費用と運用費用がかかりません。
・事務・・事務負担が軽く、①月々の拠出金の納付 ②社会保険加入・喪失と同時にiDeCo+の加入・喪失も手続きを
すること ③従業員への制度の説明 程度です。
・福利厚生制度の充実・・法律に基づいた制度なので、安心・信頼できる福利厚生制度です。
・代替措置不要・・加入対象とならない従業員、加入を希望しない従業員への代替措置は不要です。
・従業員数の制限・・従業員300人以下が要件のため、超えた場合は制度の対象外となります。⇒300人を超える規模に
会社が成長しそうな場合や、制度の導入・運営の費用負担が気にならないなら、企業型確定拠出
年金の導入も同時に検討してみてください。
・導入時・・「労使合意」と「国民年金基金連合会への届け出」が必要です。⇒導入手続も他の制度導入と比べて、
簡単です。
・拠出金の金額・・会社負担分と従業員負担分を合わせて、月5,000円~23,000円の間で設定します。(2026年12月
からは月5,000円~62,000円となります。) 加入者全員を一律の金額とすることが多い(約7割)ですが、勤続年数
や職種(総合職・一般職・営業職・事務職など)、就業規則で労働条件が異なる場合、差をつけることもできます。
差をつける場合は、就業規則の変更や国民年金基金連合会への届出時の事務負担、導入後に随時 金額の変更がない
かのチェックが必要など、費用や事務負担が増えることに留意してください。
・加入者・・拠出できるのは、iDeCoに加入している(加入する)従業員で希望した者のみとなります。新規にiDeCoに
加入する従業員は加入時や月々費用がかかりますし、掛金を自分で運用していく必要があり、運用次第では元本
割れする場合もあります。⇒すでにiDeCoに加入している従業員が多かったり、NISAなど資産運用に肯定的な
従業員が多い会社は導入しやすい制度です。
・老後の資金準備・・少ない拠出で老後の資金準備ができます(会社が月4,000円以上拠出してくれれば、自分の負担額
は月1,000円ですみます)。
・税制優遇・・iDeCoには3つの税制優遇があります。(①掛金の所得控除 ②運用益が非課税 ③受取時も税制優遇有)
・安心な制度・・掛金は自分のiDeCo口座に積立てられますし、転職・退職時も継続できます。法律に基づく制度
でもあり、安心感は高いです。
・好きな金融機関を選べます・・どの金融機関(運営管理機関)のiDeCoに加入するかは自分で選べます。
・iDeCo加入が必須・・会社の拠出を受けるには、iDeCoへの加入が必要です。(すでに加入している人を除く。)
加入時や加入中に手数料がかかります。
・iDeCoは、原則60歳まで引き出すことはできません。逆に言えば、老後のために貯めたお金を老後前に使ってしまう
心配がありません。
・iDeCoは、自分で運用する(決められたメニューの中から投資する商品を選ぶ)必要があります。
・老後の資金額は、運用次第で変わってきます。元本割れの可能性もありますが、あまり気にせず、「知らないうちに
貯まっていた」が理想です。
・従業員数が300人以下(厚生年金の加入者数、同一事業主の事業所は合計する)
・企業年金なし(確定給付企業年金・企業型確定拠出年金などを導入していない)
厚生年金に加入している従業員(役員を含む)全員が基本。一定の資格により、対象者を限定することもできますが、就業規則などで明確に定められている必要があります。なお、iDeCoに加入していない(新規に加入もしない)従業員や希望しない者は対象となりません。
・事業主掛金 と 従業員自身が拠出する掛金 を合計して、5,000円~23,000円です。
(令和8年12月からは、5,000円~62,000円に変わります)
・事業主掛金は、全従業員同額が基本です。一定の資格により差をつけることはできますが、就業規則などにより
明確に定められていることが必要です。また、導入後の事務負担が大きくなります。
・制度の開始時期も決めます。(準備期間は、3か月~6か月、就業規則の作成・変更の必要の有無や従業員数による)
・従業員(厚生年金加入者)の過半数代表者(管理職以外の者)の同意を取ります。
・そのために、制度概要・対象者・掛金の額・制度の開始時期などの資料を作り、従業員に説明します。
① 先行して、「事業所の事前登録」を行います。(労使合意が不要なので、先行して行う)
② 従業員の個別同意・・事業主掛金の拠出を希望するかを確認し、希望者から同意を取ります。
希望する従業員が
・iDeCoに加入していない・・自身でiDeCoに加入する手続きを行うよう説明します
・iDeCoに加入しているが、掛金を自分の口座から引き落としている・・自身で事業主払込に変更する手続きを
行うよう説明します
・iDeCoに加入しているが、掛金の額の変更をしたい(変更が必要)・・自身で掛金額を変更する手続きを
行うよう説明します
③ 国民年金基金連合会に届出書類を提出します。(地方厚生局にも書類は転送されます。)
・拠出開始月の前月の20日までが期限ですが、書類不備があると返戻され再提出が必要なので、
1か月程度 余裕をもって提出します。